英語が話せても通訳はできない
英語が話せることと、通訳ができることは全く違います。
僕は通訳に関しては、専門外なので、細かいことはわかりませんが、英語を勉強しても、通訳が上達することはありません。
まず、英語が話せるということは、英語でコミュニケーションが取れるということです。
相手が英語で言ったことがわかり、それに対し、英語で適切に返すといった形です。
この訓練をし続けると、あなたの脳は英語脳になります。
逆に言うと、コミュニケーション中に脳内に日本語が入ってくることはなくなります。
英語で理解し、英語で返す、ナチュラルな会話になるはずです。
一方、通訳とは英語を日本語、または、日本語を英語に変換する作業です。
脳内には常に、日本語と英語が存在し、スピーディーに変換していきます。
直訳ではわかりづらい表現などを、瞬時に意訳で表現をするのはすごいなと思います。
丸暗記しているのかもしれませんが、かなりの訓練が必要でしょう。
ここでわかりやすい例で説明します。
水を切る時に使うザルは英語でStrainerと言います。
あなたが海外の飲食店で働き、1日100回、Strainerと言っていたとします。
あなたの頭の中は次第に、「ザルの映像=Strainer」と変わっていきます。
これがいわば、英語脳です。
1年もすれば、「あれ?Strainerって日本語で何て言うんだったっけ?」という現象が起こってきます。
一方、通訳の人の頭の中は、「ザル=Strainer」です。
瞬時にこの変換ができます。
英語初心者の英会話を聞いていると、その人が日本語を変換して、英文を作っているのがよくわかります。
例えば、いただきますの代わりにLet’s eatと言ったり、すみませんの代わりにSorryを連呼したりです。
もちらん、これらは間違った英語ではないのですが、日本語を挟むことによって、不自然な英文(実際にはあまり使われない英文)が出来上がります。
先日、外国人がよく来るバーに行った時に、お店に入った瞬間に「Thank you for coming」と言われました。
いらっしゃいませの代わりに言ったのは、瞬時にわかりましたが、Thank you for comingはだいたい別れ際に言うセリフです。
「今日は来てくれてありがとうねー」という時に、「Thank you for coming today」と言うのが通常です。
そのため、え?いきなりもう帰れってこと?などと一瞬思ってしまいました笑
ちなみに、海外で店員がお店に入ってきたお客さんに言うセリフは「How are you?」です。
全然違いますよね笑