完璧を求めるあまり、スピードが遅くなっている
世間では、新型コロナウイルスに対する、日本政府の遅さが指摘されたりしています。
僕は、アメリカとオーストラリアに住みましたが、日本政府に限らず、日本人は行動が遅いと思います。
なぜ、日本人は行動が遅いのか?
それは、「日本人は常に100%(完璧)を求めているから」です。
例えば、海外の飲食店では、一定程度のクレーマーは出て来て当たり前だとされています。
そのため、クレーマーが出たとしても、真剣に取り合うようなことはしません。
一定程度のクレーマーが出て来るのは当たり前で、その一定程度のクレーマーには、もう二度とお店に来てほしくないと思っています。
一方、日本は違います。
クレーマー0をひたすら求め続けます。
そのため、クレーマーが出れば、謝り、再びお店に来てくれるような丁寧な対応をします。
何かを決める際でも同じです。
海外では80%くらいしか求めません。
一定数の否定派は必ず、存在するものであり、良い意味でも、悪い意味でも、それらの否定派は無視して考えられます。
完璧を求めないため、その分、行動が早いのです。
一方、日本は100%を求めます。
限りなく、全員賛成に近づけようとします。
完璧を求めるあまり、次から次へと小さな問題が浮き彫りになり、それが原因で、いつになっても決まりません。
税制度にしても、年金制度にしても、みんなを公平にしようとするあまり、海外と比べると、驚くほど複雑な制度になってしまっています。
みんなを公平にしようとする思いやりは、すばらしいと思いますが、時には、ある程度、割り切って、素早い判断が必要な時もあるのではないでしょうか。
これは、政府や会社に限らず、個人でも同じです。
日本人は準備に多くの時間をかけ、完璧に準備ができるまで、なかなか行動に移さない人が多いです。
英語勉強においても、日本人はインプットばかりやり、いつになってもアウトプットを始めない人が多いです。
時間は有限です。
完璧を求めるあまり、スピードが遅くなっているということにも、目を向けた方がいいのではないでしょうか。