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【黒人の差別問題】僕のアメリカでの経験をもとに語ります

投稿日:2020年6月7日 更新日:

 

【黒人の差別問題】僕のアメリカでの経験をもとに語ります

【黒人の差別問題】僕のアメリカでの経験をもとに語ります

今、アメリカでは、デモが拡大化しています(2020.6.7現在)。

事の発端は、ジョージ・フロイドさんが白人の警察官によって殺されたことがですが、黒人が警官によって殺されることは過去にもありました。

今回の件の決定的な違いは、「殺される現場が撮影されていた」ということです。

確たる証拠が残っているため、「今だ!」という感じで、多くの人が一斉に立ち上がっています。

逆に言えば、今までも問題視はされていたものの、大勢の人が一斉に立ち上がるほどの大きなきっかけとはならなかったのでしょう。

そして、テレビで見ればわかりますが、デモの参加者には白人も多くいます。

おそらく、日本人の多くは、デモの想像以上の拡大ぶりに驚いているのではないでしょうか。

なぜ、あれほどまで多くの人が参加しているのか?

なぜ、あれほどまでに怒っているのか?

 

僕は1年だけですが、アメリカに住み、アメリカのレストランで働いた経験があるため、普通の日本人よりかは、少し、違う視点から今回のことが見れると思うので、今回はそれについて書きたいと思います。

 

まず、「黒人に対する差別」と言われますが、その差別が具体的にどのようなことを指しているのかわからない日本人は多いと思います。

多くの日本人は「差別=イジメ」だと思うかもしれません。

しかし、そんな簡単なことではありません。

 

僕の働いていたレストランを例にして説明した方がわかりやすいと思うので、それを例にして説明します。

僕の働いていたレストランは以下のような感じでした。

 

・ウェイターやシェフのほとんどが白人、もしくはアジア人(アジアンレストランであったため)

・皿洗いは9割が黒人(1割はメキシコなどから来た移民)

 

そして、決定的な違いはこれです。

 

・皿洗いの時給はシェフの半分以下

 

ウェイターも時給は低いですが、チップがもらえるため、日によって上下動します。

 

ぶっちゃけた実際の金額を書いてしまえば、

 

・シェフ $12~14

・ウェイター $7+チップ

・皿洗い $5

※2016年

 

$5です。

ヒド過ぎませんか?

しかし、このような給与体制は、アメリカではめずらしくないそうです。

 

簡単に言ってしまえば、黒人はお金を稼ぐことが難しいのです。

だから、犯罪を侵す犯す人が多いのです。

そして、犯罪を犯す人が多いから、差別が終わらないのです。

 

完全に負のループです。

 

そして、この負のループは、悲しいことに、生まれた時点で決められているのです。

貧しい家に生まれれば、ろくに勉強もできず、結局、負のループの中で人生を終えてしまいます。

 

貧しい家庭は、スラム街など、貧しい人が住む地域に住みます。

そして、その貧しい人たちが行く学校は、貧しい人ばかりです。

その学校を卒業した人が、将来、活躍するということは難しいのです。

 

こんなことは書きたくありませんが、伝えるために書きます。

黒人の多くは、犯罪者のような扱いを受けます。

その、理由は上にも書いた通り、黒人は貧しい人が多く、実際、多くの黒人が犯罪を犯すからです。

悲しいことに、店で何かがなくなれば、真っ先に疑われるのは黒人です。

そして、実際、その確率も高いのが現実です。

このようなことから、黒人に対するイメージは良くありません。

そのようなイメージの悪い人たちを、店側は表で使いたくない、というのが現状です。

時給の低さに関しては、100%、店側が悪いです。

しかし、黒人に悪いイメージが浸透し、差別をするのは、お客さん側なのです。

要は国民です。

なぜ、「Black lives matter」と多くの国民が参加しているかわかりますか?

これは、政府はもちろん、アメリカ国民全員の問題だからです。

イジメる側、イジメられる側、全員の問題なのです。

アメリカ国民全員が意識改革をしなければ、変わらないということです。

 

そして、今回、怒りの矛先は警察官にも向けられていますが、アメリカでは日本と違い、犯罪者に対する扱いがひどいです。

容疑者を平気で射殺してしまいます。

そして、これが度を過ぎると、容疑者っぽい人を射殺したり、時には、気に食わない人を殺したりさえしてしまいます。

今回がまさにそのケースだったのではないでしょうか。

 

これは、僕のスウェーデン人の友達が言っていたことです。

スウェーデンでは、路上で殴り合いのケンカをしていると、警察官たちが、そのケンカしている人たちを人目のつかない所へと連れていき、警察官がボコボコにして、置いて帰ることがあるそうです。

他の国に関しては、よくわかりませんが、フィリピンでは麻薬容疑者が片っ端から射殺されたり、状況は日本とかなり違いそうです。

 

話がそれましたが、黒人の話に戻します。

日本では、「黒人」とひとくくりにしていますが、アメリカでは少し違います。

黒人と言っても、黒色に近い肌の色の黒人から、茶色に近い黒人など、さまざまな黒人がいます。

 

そして、肌が黒ければ黒いほど、差別を受けやすいです。

皿洗いなど、重労働で時給の低い労働者は、黒色に近い黒人だらけです。

社会的に上に昇りつめられる黒人は、茶色に近い黒人です。

オバマ前大統領などがそうです。

 

僕のアメリカでの生活は、とても衝撃的でした。

しかし、僕が1番心に残っていることは他にあります。

それは、同じ職場なのに、シェフやウェイターと皿洗いの黒人とのコミュニケーションが全くなかったことです(シェフとウェイターはあります)。

それは、白人側が差別をして黒人と話さないわけではありません。

黒人たちは、黒人同士で固まり、自ら、高い壁を作っているように感じました。

そして、すごく悲しい気持ちになったのを覚えています。

 

黒人が犯罪を犯すのは、貧しいからです。

 

日本で犯罪が少ないのは、本当に貧しい人がいないからです。

 

日本で本当に貧しい人がいないのは、「生活保護」という制度があるからです。

 

決して、日本人が特別なわけではありません。

 

Black lives matter

 

まずは、全員が問題視することからスタートなのかもしれません。

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Keisuke Kobayashi

日本、アメリカ、オーストラリアの3カ国で寿司職人として働く

現在は、日本でサラリーマンをやっています

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